山村再生にむけて

めざす山村のかたち

3 山村再生にむけて

それぞれの山村には、気候風土などに基づく地域特性があり、文化的特徴があります。 山村再生とは、一律な振興策の提示ではなく、それぞれの山村の地域特性を考慮し、 個々の山村が有する良さを再評価し、それらを最大限に活用する視点が大切です。

また、森林資源をはじめとした山村特有の豊富な資源を活かした新たなエネルギー、 素材(マテリアル)等の供給や、新たなライフスタイルに応じた活動の場の提供など、 21世紀の循環型社会や低炭素社会づくりに向けた山村への期待を山村の産業へと 結びつけることが重要です。

とりわけ、今日的な分野として、低炭素社会づくりに向けた森林の二酸化炭素吸収や、 石油資源を森林資源に代替することによる二酸化炭素排出抑制などのしくみや、 林地残材を中心に利用されていない木質バイオマスの有効な活用、山村にある資源を 活用した新技術、エネルギー等の事業化、健康分野や教育分野などでの事業化は山村に 新たな価値を生み出すことができます。

これらの取り組みは、山村の新たな産業となるとともに、エネルギーの循環利用、 環境負荷の低減、地域的な広がりや都市との交流など、ひと(人)、もの(物)、 かね(金)の新たな流れを作り出す可能性があります。

山村再生には、これら「ひと、もの、かね」や、「情報」といった要素をマネージメント する能力が必要です。マネージメントを行う地域マネージャーが地域にいない場合、 外部からの招へいも必要になります。地域マネージャーが、地域内に居るリーダー とともに、その山村に即した取り組みを行うことで、自立的な山村再生の取り組みを 生み出すことができます。

山村再生支援センターは、このような視点から、山村と企業、山村と都市を結び、 山村で行う様々な取り組みを、ひと、もの、かね、情報といった面から支援して いきたいと考えています。

設立初年度の2009年度は、主に、山村と企業のマッチング支援を 軸として、専門家の意見をいただきつつ、希望する山村に対する支援を行ってまいります。
(09年度事業案内)

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